テーマ
日本文明の再構築―岩倉使節団150周年に寄せて―
概要
第4期中期目標・中期計画期間(2022年度~2027年度)に日文研が実施する機関拠点型基幹研究プロジェクト「「国際日本研究」コンソーシアムのグローバルな新展開-「国際日本研究」の先導と開拓-」のキックオフシンポジウムを開催します。
(開催趣旨)
今から150年前、文明のあり方を求めて船出した日本人の一団があった。岩倉使節団である。岩倉具視を大使とする総勢100名を超える日本人が、1年半以上の長きにわたって欧米諸国巡遊の文明視察の旅に出た。それから150年の歳月が経過し、その間、日本は急速な近代化を遂げ、その果てに国の内外に大きな惨禍をもたらした大戦を経験した後、焦土からの急速な復興を遂げて経済的繁栄をほしいままにした。しかし、1990年代に入ると凋落と喪失の時代に陥った。日本を取り巻く内外の状況は厳しさを増しており、現代の日本は明治維新にも匹敵するような国家と社会の再編成の時に直面している。日本は今、新たな岩倉使節団を必要としているのかもしれない。21世紀の岩倉使節団-それは、日本の文化的遺産を受け継ぎながら、世界の変化を学び取り、それに適応した新たな文明のあり方を国際的に発信する知的冒険の旅である。本シンポジウムが、そのためのキックオフとなることを願っている。
プログラム
2月17日(金)「岩倉使節団研究の今」
10:30-10:40 挨拶:井上 章一(日文研・所長)
10:40-12:10 基調講演:ピーター・コーニツキー(ケンブリッジ大学)「丁抹国撫蘭仙―明治初期の日本と小国デンマーク―」
司会:タイモン・スクリーチ(日文研)
コメンテーター:磯田 道史(日文研)
13:30-14:00 発題:瀧井 一博(日文研)「ハンチントン『文明の衝突』再読-岩倉使節団150年と日本文明の行方を考えるよすがに―」
14:00-15:30 基調報告:
泉 三郎(米欧亜回覧の会)「岩倉使節団150年に寄せて―米欧亜回覧の会が取り組んできたこと―」
小野 博正(米欧亜回覧の会)「岩倉使節団の意味を問う」
司会:瀧井 一博(日文研)
15:45-17:45 パネル「岩倉使節団再考」
司会:塚本 弘(米欧亜回覧の会)
・柏原 宏紀(関西大学)
・牛村 圭(日文研)
・古田島 洋介(明星大学)
コメンテーター:芳野 健二(米欧亜回覧の会)、五十嵐 惠邦(日文研)
2月18日(土)「令和の岩倉使節団―自由で開かれた国際社会への貢献―
10:30-12:00 パネル「異文化接触と文化創造―古今東西からの岩倉使節団―」
司会:山田 奨治(日文研)
・越智 郁乃(東北大学)
・榎本 渉(日文研)
・太田 昭子(慶應義塾大学)
コメンテーター:劉 序楓(日文研)
13:00-14:30 若手研究者セッション「国際日本研究の課題と方法」
司会:エドワード・ボイル(日文研)
・フェレイロ・ポッセ、ダマソ(広島大学)
・ニコラス・ランブレクト(大阪大学)
・坂 知尋(日文研)
コメンテーター:スティーブン・ハワード・ドッド(日文研)
15:00-16:30 基調講演:田中 明彦(国際協力機構(JICA))「新たな国際秩序と日本の役割」
司会:西村 真彦(日文研)
コメンテーター:楠 綾子(日文研)
2月19日(日)「日本文明の再構築―文明多極化時代の国際日本研究/国際日本学―」
10:00-11:30 基調講演:酒井 啓子(千葉大学)「グローバル関係学から見た「国際日本学」の役割」
司会:郭 佳寧(日文研)
コメンテーター:松田 利彦(日文研)
11:45-13:00 パネル「日文研が語ってきた文明/語っていくべき文明」
司会:劉 建輝(日文研)
座談会:井上 章一(日文研)、タイモン・スクリーチ(日文研)、
安井 眞奈美(日文研)、戦 暁梅(日文研)
総括:フレデリック・クレインス(日文研・副所長)
総合司会:瀧井 一博
開催情報
開催日:2023年2月17日(金)~19日(日)
お申し込み方法:
オンラインによる視聴が可能です。
以下のURLより事前申し込みをお願いいたします。
https://ws.formzu.net/dist/S79079304/
申し込み期限:2023年2月9日(木)
場所:オンライン
主催:国際日本文化研究センター
共催:「国際日本研究」コンソーシアム
協力:米欧亜回覧の会
使用言語:日本語
お問い合わせ・連絡先:
国際日本文化研究センター 研究協力課国際研究推進係
E-mail: suishin*nichibun.ac.jp (*を@に置き換えてください)
TEL: 075-335-2075
FAX: 075-335-2092